想定内から想定外まで！軽減税率が導入された消費税のトラブル事例

中古の機械を同業者から購入したところ、5％と計算表記されていた。

→正解は、10％。

どうやら税率が5％の時代に新品で購入した機械だったので5％にした、と言うのが理由のようです。

9月まで「A商品1000円(税込)」などと請求してきた仕入れ先が、10月から消費税を別計算で、「A商品1000円＋消費税100円」と計算して請求してきた。

→正当な理由無く2％以上販売総額を上げて請求することは便乗値上げとも取られかねません。

このケースは、一度仕入れ先と話をし、改善されないようなら消費税に関する相談センター(下記ＵＲＬ参照)に相談することをお勧めしておきました。

消費税価格転嫁等総合相談センター

https://www.tenkasoudan.go.jp/

10月に届いた9月分の請求書で、消費税10％として計算されていた。

→正解は8％。

消費税の税率は商品等の引き渡しや役務提供の時期で判断する事が必要です。

10月分の商品仕入代金請求書（9月納品分を含む）で、全てに10％を乗じて請求してきた。

→正解は次の通り。

例えば20日〆の請求には前月の21日から末尾までの、いわゆる「〆後分」が含まれており、請求する場合には9月納品分には8％、10月納品分には10％を乗じて計算する必要があります。（※飲食料品は8％のまま）

テレビ番組でのアナウンスで、「価格据え置きで頑張っているお店」などと言うアナウンスが聞かれることが多くあります。

これは本当は据え置きなどでは無く、消費税が導入された平成元年4月より前から価格据え置きだとしたら100ー(100÷110)％＝9.09％と、9％強の値引きを行っている事となります。

勿論、店側もアナウンサーも充分承知の上の発言でしょうが、「良心的」と言うより「消費税率アップの度に値下げを行っている」と言うのが正確です。

例えば、昭和時代に経常利益率20％程度の飲食店の場合には利益が半分に減った，と言う計算になりますね。

間違っている、と言うのとは違うのですが、専門家に相談するなど、きちんと対応しないと大変なことになりかねません。

電気、ガス、携帯、NTT、水道その他の公共料金は、必ずしも10月に9月分を支払う訳では無く、また11月に支払うものが10％とも限らないため「何時の支払分以降が10％になるの？」と言う相談等が多く聞かれる項目になっています。

私が調べたところでは、ざっくり言うと以下の通りになりますが、責任は持てませんので経理処理する際は必ず請求書等(Webを含みます)で確認するようにしてください。

また、クレジットカード払いにしている場合には各クレジット会社によって請求日や支払日が違う事があるようなので別途お調べください。

・東京電力(同社のガスを含む)・・11月払い以降が10％
・東京ガス・・11月払い以降が10％
・東京都水道局・・12月支払から10％
・NTT・・12月払い以降が10％
・Docomo、Au・・11月払い以降が10％
・SoftBank・・末締契約は11月26日支払以降10％、10日〆契約は12月6日支払以降10％、20日〆契約は12月16日支払以降10％