R7年4月~8月FACEBOOK投稿より

医療法人とは 

医療法人の特徴

今回は「医療法人の特徴」について書いてみましょう。ちなみに、よく質問を頂く「医療法人成りのメリットとデメリット」と被るところもありますね。

また、本シリーズでは文章内容は世間に最も多く存在する個人診療所規模の医療法人を主に説明して行くことにします。

なので、お読みになる際にはシリーズ全般とも「全ての医療法人が同じとは限らない」と言うことを念頭に置いて頂けると幸いです。書籍などにも必ず「実行される場合は税理士等の専門家に相談しながら~」みたいな記述がありますよね?本記事も同様にお願いします。

医療法人の特徴と解説

医療法人は営利法人か?

医療法人は営利を目的としていないので営利法人ではありません。しかし安定的な医療サービス確保のためには順調な経営状況を保つ必要も有ることから収益は必要なため非営利とも言えません。なので「営利と非営利の間の法人」という意味で「中間法人」と呼ばれたりします。

実は、この中途半端な部分が医療法人の特徴だったり分かりにくさの根源だと私は思っておりますが、その辺りも徐々に説明して参りましょう。

利益の分配や剰余金の配当はできない

例えば株式会社の場合なら当然株主配当は行えますが、医療法人は営利法人ではないため出資に対する配当や役員賞与は出せません。

最近話題になる事前確定届出給与については税務上で損金性に問題がなくても、別途医療法上の問題になる可能性大と言えるでしょう。

資金の集積が容易

医療法人制度は、複数の社員が資金を出し合って法人化することにより資金を集めやすくする意図も有しています。

現実には個人医院を法人成りする際には院長ひとりが大部分の資金や現物出資財産を出すことが多いのですが、社員が3名以上必要と決められている根拠は3人以上の出資を想定していると言うことになります。

この、法人に出資された資金の取扱については別項で述べます。

医療の質の向上や事業の拡大が図りやすい

前述のように医療法人になると資金が集まりやすい、沢山お金が集まれば医療の様々な部分が良くなる、と言う考え方です。

これも前述のように現実には設立される殆どがドクターひとりのクリニックを法人成りしたもの、要するに一人医師医療法人であり数多くの出資者が出資して出来上がることは殆どありません。

なので、医療法人さえ作ってしまえば直ちに医療の質が向上するという様なことは望み薄ですが、後述する様に事業拡大が可能であり且つ節税効果もありますから、理想の医療体制を構築するための手段としての医療法人設立は大いに有効と思われます。

複数のクリニックや診療所を設立・運営することが可能

医療法人の最大の特徴は複数の医療機関を持つことが出来る点でしょう。例えば歯科診療所と眼科診療所など、違う診療科目を一つの医療法人で経営できることも可能です。

海外のパートナーシップ制度と全く同じ制度は日本には無く、日本の法律では個人事業主が完全な共同経営を行うことは非常に困難です。それは「各医療機関には必ず管理者が必要である」ことと「管理者は掛け持ちすることが出来ない」と言う医療法上の規定、それに「個人事業の場合には医療機関の開設者は管理者であり、すなわち事業主でもある」という税法の原則があるからです。例えば「二つの医療機関を二人で経営したい」と言う希望があったとしても、以上の理由から各々の医療機関は各個人事業者によって経営していると解され、これを「共同経営として経理内容を足して二で割って申告する」とするようなことは出来ません。

※法人の場合は「開設者=法人」ですが、各医療機関の管理者は医師または歯科医師が就任します。

※医療機関の管理者のは一般に「院長」と呼ばれますが、厳密に言うと管理者と院長は全く同一ではありません。

雑談ですが、某国の医療系法人の日本進出プロジェクトに参加した時のこと。その責任者が我々の意見を聞き入れず本国式で押し切ろうとしたが余計上手く行かずに撤退した事例がありました。医療をビジネスと捉える諸外国の考え方は、日本の「医療は営利事業ではない」と言う基本理念と馴染みにくい典型例だと思います。

医療法人の要件
なにをもって医療法人となり得るのか?

この頁は当事務所のFACEBOOKで投稿された医療法人に関することをまとめたページです。 藤戸綜合事務所のFACEBOOKはコチラ

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